このサイトは管理人(HN: 47th)が世の事柄に対する私の「思いつき」を書いたものです。このブログはhttp://ny47th.com/fallin_attorney/へ移転しました。

« 「一太郎」訴訟盛り上がってるみたいですね(1) | Main | ライブドアのニッポン放送株式は「違法」・・・だなんて、滅相もありません(1) »
最新コメント
にしな
奥田会長発言に思うこと (05/06)
悪童
若干のお願い (05/03)
Tetsuya Isozaki
若干のお願い (05/03)
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
ライセンス
Creative Commons License
This work is licensed under a Creative Commons License.
MyClip
RSS feed meter for http://blog.drecom.jp/fallin_attorney/
RSS 1.0
QRコード
携帯向けトップページ


ドリコムブログにログイン
無料ブログ作成なら
ドリコムブログ
無料ブログ作成ならドリコムブログ
 

「ライブドア参戦」のM&A業界へのインパクト [2005年02月08日(火)]
ライブドアがニッポン放送株式の35%を取得 (毎日新聞)

さすがにこのニュースには驚きましたロケット
日本時間の4時半からやるというライブドアの記者会見とその後のフジテレビ、ニッポン放送側の対応についても勿論注目ですが(………もっとも、諸般の事情により、この件については余りコメントはできないのが、つらいところです)、とりあえず今日のところは、ライブドアによるニッポン放送株式取得の手法に着目して、それが今後の日本のM&A業界に与えるインパクトについて書いておこうと思います。(なお、早速、磯崎さんが「ライブドア、「ニッポン放送戦」に参戦」 というエントリーで分析をされていますので、今回のライブドアの狙いとか、その辺りの「読み」については、そちらをご覧になるのがよろしいかと。)

私がこのニュースを聞いたときに、まず不思議に思ったのが、ライブドアがどうやって33.3%(1/3)超の上場株を取得したのかという点でした
前に「ろいやー頭の体操〜武富士の自己株式取得(続きの補足)」というエントリーで書いたのですが、上場株式の売買については、いわゆる「1/3ルール」というものがあり、買付後の持株比率が(特別関係者も含めて)1/3超になる場合の「市場外取引」は必ず公開買付によらなければならないことになっています。

ここで問題なのは、どこまでが「市場取引」かということで、学者は勿論、実務家の間でも議論のあるところです。古くは「クロス取引」について形式的には市場取引であっても、実質的には市場外取引ではないか?という形で、いかにも法律家にしか通じないような論理で色々な議論があったところです。

その後、商法改正で自己株式取得制度が導入され、それ以後は、専ら自己株式買付について「市場取引」性が論じられてきました。その到達点が、現在の取扱であるところの事前公表型終値立会外取引(ToSTNeT-2)の非クロス型は認めるというものでした。(ToSTNeTについてはこちら(東証HP)を)

公開買付の文脈では実務家の間でも見解は必ずしも一致していませんでしたが、比較的多くの弁護士事務所や証券会社の見解は、自己株式取得の場合と同様にToSTNeT-2の非クロス型については許容され得るが、それ以外の取引については、価格優先・時間優先の原則が適用されない、あるいは、事実上第三者が取引に参加することが不可能といった問題があり、実質的に「市場外取引」とみなされる可能性があるというものでした。
………というわけで、実務家の間では公開買付を用いない1/3超の取得は極めて難しいという認識が一般にあったわけです。

で、話題のライブドアは、この点、どうしているかというと、プレスリリースで堂々と「ToSTNeT-1による時間外の市場内取引」であることを開示しています。

おそらく、今までにも余り表に出ないような形でToSTNeT-1を使って公開買付規制を回避するということはあったのではないか(これまでは規制官庁の目にとまらなかった)という気もするのですが、ここまで正面からTOB規制を回避する形でやられてしまうと、これは現在のTOB規制の制度設計に対する挑戦です
元々、日本のような形の強制公開買付制度が妥当かどうかは大いに議論があるところですが、ToSTNeT-1であればOKということになれば、実質的には上場会社の支配権移動に関するこれまでの実務の悩みは意味がないことになります。

というわけで、今回のライブドアの株式取得は証券取引法的観点からも、かなりアグレッシブで注目に値するものです。これが事実上認められるということになれば、今後の日本の上場会社の支配権譲渡の実務は、がらりと変わってしまうかもしれません

その意味で、所轄官庁である金融庁、あるいは証券取引等監視委員会や東証がどのように対応するのかも注目したいところです。


Posted at 00:30 | M&A | この記事のURL | Clip!!
| トラックバック(7)
この記事のURL
http://fallin-attorney.blog.drecom.jp/archive/75
トラックバック
» フジテレビV.Sフジテレビ3。 from Let it be....
講談社、東京電力、三菱電機の3社が、フジテレビジョンのTOBに賛同することが今日(25日)、明らかになりました。フジサンケイグループ以外の企業がフジテレビのTOBに応じたのは初めてです。
講談社は23日に保有する全株式約18万株(発行済み株式比率0・55%)、
[Read More]
Tracked on 2005年02月26日(土) 01:59

» ライブドアV.Sフジテレビ。2 from Let it be....
今日は両者ともに活発な動きがあったので整理してみたいと思います。

まず昨日までの状況をまとめると、ニッポン放送株をライブドアが過半数以上取得してしまうとニッポン放送が大株主であるフジテレビに対して間接的に影響力を持つことになります。(ライブドア→ニッポン [Read More]
Tracked on 2005年02月24日(木) 03:07

» さすがライブドア、さすがリーマンブラザーズ from 法務だけど理系女子の綴るblog -mulog-
ライブドアがニッポン放送の株式を35%取得して、大騒ぎになっていますが、これにはいろいろおもしろいコトが潜んでいるようです。 結論からいうと「ライブドアの社長の堀江さんはよくそんなリスクをとったな!さすが経営者。リーマンブラザーズは抜け目ないね。さすが... [Read More]
Tracked on 2005年02月09日(水) 20:40

» ライブドアがニッポン放送を from プロフェッショナルかスペシャリストか
こんにちは。

昨日は世間もライブドアがニッポン放送株を取得した件で大盛り上がりでしたね。
正統派の楽天、インパクトのライブドアって感じが更に強まってますが。。

私も23のブログを毎日読んでいますが、
そんな中で凄く面白いブログが isologue - by 磯崎哲 [Read More]
Tracked on 2005年02月09日(水) 16:32

» ライブドア、ニッポン放送の株35%取得 from Latest Legitimacy
ライブドアとその関連会社が、8日までにニッポン放送の発行済み株式の35%を取得したと発表。堀江社長は記者会見で経営への参入意図を表明。親子逆転現象の解消のためにニッポン放送株につきTOBを実施しているフジテレビはこれに反発している模様(朝日新聞 2/8)。

[Read More]
Tracked on 2005年02月09日(水) 04:03

» 激変の始まり from オモヒノタケ
福岡の放送局に勤める僕としては衝撃が隠せないニュース。大事件が起こりました。ほりえもんがニッポン放送を買収するようです。ウチの会社はニッポン放送のネットワーク。ラジオの世界を変えてくれー! [Read More]
Tracked on 2005年02月08日(火) 17:52

» ライブドアがニッポン放送株取得 from この空からきこえない
ライブドアがニッポン放送の株式を取得した模様。日本経済新聞では、以下のように。 インターネット関連サービスを提供するライブドアが8日、東証二部上場のラジオ放送会社、ニッポン放送の株式を35%取得したと発表した。 livedoorのIRには以... [Read More]
Tracked on 2005年02月08日(火) 17:05