このサイトは管理人(HN: 47th)が世の事柄に対する私の「思いつき」を書いたものです。このブログはhttp://ny47th.com/fallin_attorney/へ移転しました。

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理想と現実〜ライブドアMSCBに想ふこと [2005年02月09日(水)]
さすがに週明2日で旧ネタ利用を含めて記事4つは疲れました・・・ので、ここらでもうちょっと徒然に今回の件で想ったことを書いてみます。

今回のMSCBは本当に悪いのか〜理想編キラキラ

ブログ界を見渡すと、株式取得の違法性の話やライブドアの狙いといったところから、MSCBはまずいんじゃないのという話に移ってきているようです。でも、MSCBについては「仕組的」に、あるいは「ルールとして」、次のように既存株主の利益を害さないような仕組みがビルトインされているので、「理想」的に考えれば、某外資系証券会社(・・・そんな言い方しなくても皆知っているって・・・)が、既存株主の負担で「ぼろ儲け」ということにはならない「はず」です。(ちなみに「MSCBそのものが悪か?」ということについては、こちらこちらの議論を参照のこと)
  1. 発行体のコール・オプション
    今回のMSCBでは、発行体が額面金額に対して107〜103%で償還できる随時償還(コール)オプションを有しています。(条項の詳細は、こちらのプレスを御参照下さい)
    ということは、「理論的」には、これが引受側のペイオフの上限になるわけです。何故って?・・・「理論的」には、引受側のペイオフがこれを上回ることになった場合には、会社側は償還オプションを行使してしまうからです拍手(・・・早くも書いていて虚しさが・・・)

  2. 経営者による高い持株比率
    ライブドアの既存株主の筆頭といえば・・・もちろん、堀江氏です。
    既存株主に不利な形でMSCBが用いられると、一番不利益を受けるのは誰かといえば・・・これも、もちろん堀江氏です。しかも、貸株してますから、いち早く売り抜けるなんてこともできません。
    ・・・ということは、堀江氏が「合理的」であれば、まさか既存株主に不利になるようなMSCBなんか出すわけがありません拍手

  3. 相場操縦は犯罪です
  4. 多くの方が、堀江氏が某証券会社に貸株をしているということは、某証券会社は借株を売り浴びせて値を下げたところで転換するつもりではないのか、という御指摘をしています。
    しかーし、
    なんと!証券取引法は、相場の変動を目的とするような行為を「相場操縦」として刑罰をもって禁止しています(159条2項)。それだけではありません、借株の売り付けを含めて「空売り」については、投資者保護の観点から、不当な価格形成の要因にならないように特別の規則が設けているわけです(162条参照)。その上、証券会社には普通の市場参加者には課されない厳しい規制が課されているわけです。
    特定の銘柄の有価証券・・・について、実勢を反映しない作為的相場を形成させるべき一連の有価証券の売買取引・・・をする行為・・・
    勿論、自分の持っているMSCBの転換価額を下げるために現株を多量に取引するなんて、いや、とても、とても・・・

  5. 「著しく有利な価額」のCBの発行は取締役会決議ではできません
    しかも、商法上、「著しく有利な価額」のCB(代用払込型非分離型新株予約権付社債)には株主総会の特別決議による承認が必要です。
    ・・・ということは、今回は株主総会決議なんかとっていないから、引受人に有利じゃない、ってことですね!(・・・今日は、このへんでいいですか?・・・ちょっと眩暈が・・・)
・・・というわけで、冷静になって理論的に考えてみると、MSCBは何も問題ないわけですね!よかったぁ、さすが規制大国、日本。水も漏らさぬ立法ぶり!

現実って・・・

以下は、全く上とは関係ない独り言です。無理矢理、上の番号と対応させたり、絶対、しないで下さいね・・・いや、ほんとに。
  1. 。。。まあ、800億+金利の現金をどっかから調達できればねぇ・・・あと、発行体が自分と相手のポジションを適格に把握(算定)できればねぇ・・・
  2. 合理的な「夢追人」って、聞かないのはなぜですかねぇ・・・まあ、3分の2以上は人のモノていう意識があるかどうかですよねぇ・・・命かけるのはいいんですけど、それなら100%子会社に戻してからした方が・・・
  3. ・・・つかまれば、ですけどねぇ・・・
  4. ・・・・・・ええ、っと・・・・まあ、私は依頼者に「念のため」で株主総会決議をとってもらいましたけどねぇ・・・まあ、私はToSTNeT-1もリスクが高い、という人ですから・・・いろいろな考えの人がいるんでしょうねぇ、世の中・・・
  5. ・・・いや、私はライブドアのがどうこうというのは分かりませんけど・・・っていうか、情報がなさすぎ・・・ライブドアと某証券会社の間に貸株を含めた原株取引に関して何らかの制限があるのかとかの情報がないと、普通は「悪い」方に考えてしまいますよねぇ・・・
「法治国家」の理想と現実

別にライブドアがどうのこうのじゃなくて、こういうことを考えると、いつも法律家として内心忸怩たる思いがあるわけです悲しい

TOB規制の話でも、元々速報的にライブドアのニッポン放送株式取得はTOB規制的には「アグレッシブ」(「違法」ではない(笑))といって火を着けておきながら、最後は、「でも実際には誰も手を出せなさそう」とかいって自分で火を消してしまうという、マッチポンプ・・・ええ、そうですとも、皆さんご存知のとおり、これが弁護士の仕事ですよ(やけ)

実際、いくら立派な法律やルールがあって、それをきちんと解釈しようとしても、最後にサンクションが実現される仕組みがないと、結局、「理論的には法的リスクは高いけど、実際はリスクが低い」なんていう法律家の自己満足(あるいは妄想)の世界で完結してしまうわけですよ・・・

日本人って、元々、最終的に法的責任を問われなくても「警察に呼ばれるだけで恥」とか「法律に反するということを考えるだけで、恐ろしい」という意識があって、それをベースに「村八分」とか「勘当」とか生活の基盤となる「私」のネットワークの遮断という効果的なサンクションがあったので、裁判とか行政罰といった「公」による法の実現の必要性が乏しかったところがあるような気がします(・・・このあたり、川島先生の本とか読むといいんだろうけど・・・)

今でも、一般社会では、そういうのってある程度機能していると思うのですが(なので、アメリカみたいに何でも訴訟にいかなくてもいい)、経済活動に関しては、規模も範囲もが拡大すると、それだけでは駄目だと思うんですよね・・・結局、ルールを守ったり、ルールが守られることを前提に行動した人が損をしたり、損をするんじゃないかという不安が広まっちゃうと、合理的な経済活動なんて成り立たないわけです

今回のライブドアの件でも、ルールがきちんと守られている状態なら、MSCBというだけで、そんなにセンシティブになる必要はないはずなのに、これだけ話題になると、そうした悲観的な観測(思惑)だけで、株価下落シナリオが実現しちゃうという、「嘘から出たまこと」みたいなことになってしまうんではないかと・・・

「理想と現実は違う」というのは何かシニカルでかっこいいし、その差を使ってひと儲けなんていう考え方もあるのかも知れませんが、全体的にみれば、単に経済活動に要する取引費用を増加させているだけで、パイは細っていくような気がするので(「取引費用の経済学」について興味がある人は、こちらをどうぞ)、何かねぇ・・・
・・・実際、アメリカでは、ルールの均一化と実行いうことに神経質すぎるぐらい神経質になって、世界アメリカ化計画(世界をアメリカにしてしまえー(分かるよね?))とか、アメリカの開示ルールを外国会社に強制適用したりしようとするわけです・・・そこまでいくのがいいのかどうかはともかく、日本の場合、自分の国のルールすら、ちゃんと守らせることができないのだとすれば・・・これって「やったもん勝ち」の世界だと思うんですよね・・・・

アメリカなみとは言いませんが、もう少しルールの実現にエネルギーを使わないといけないんじゃないですかねぇ・・・
ああ、なんか愚痴っぽくなってきた・・・・今日はこのへんで


<参考ブログ一覧>
関連で拝見したエントリーを自分のメモ代わりで挙げておきます(とりあえずMSCB関連のことを書いているもののみで、順不同)。TBを頂いた方、本当にありがとうございます。
Posted at 13:03 | Finance Law | この記事のURL | Clip!!
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» [4753] ライブドア from 企業情報
[4753] ライブドア [Read More]
Tracked on 2005年04月20日(水) 18:58

» ホリエもんのポケットからMSCB from ゆいっくDiary
MSCBはほとんど株になったみたいですね。

償還期限はあるようですが、利子が無いので利益を出すなら株にするということですか。貸し株をつかって空売りをかけて株価が下がったところでMSCBを株に変え、その株を返します。余った株の分だけ利益が出ます。もちろんそのまま [Read More]
Tracked on 2005年04月04日(月) 20:34

» ライブドアの倒産リスク フジテレビはライブドアをつぶせない? from Grande’s Journal
ファイナンス方面からライブドアの分析をしてきましたが、
今回の記事で、ライブドアには一区切りつけようかなと。
いろんなブログをみてまわって、
とっても勉強になったなぁ、というのが素直な感想です。
最初にお断りしておきますが、あくまで推論に推論を重ねて、... [Read More]
Tracked on 2005年02月12日(土) 04:34

» ライブドア、ニッポン放送株35%を取得 from Temperamento Latino
ライブドアのニッポン放送株取得をめぐっては、様々なブログでいろいろな情報(憶測も含む)が飛び交っています。ぼくも、当初は傍観をしているつもりだったのですが、仕事柄、自分にとって興味深い点も多くあることから、みなさんにも一緒に考えていただければと思い、遅... [Read More]
Tracked on 2005年02月10日(木) 19:06

» ライブドアのファイナンス3 転換価額と発行株数の関係を考える from Grande’s Journal
ある方からのメールより、
「ライブドアの転換価額と発行株式数の関係について」
というのがありましたので、ざっとまとめてみます。

<前提>
社債総額 800億円
当初転換価額 450円
下限転換価額 157円
発行済株式数 643,250,879株
  (Source data:ヤ... [Read More]
Tracked on 2005年02月10日(木) 10:57

» ライブドア あとに トラックバックを受けて思ったこと from Grande’s Journal
47thさんの、
ふぉーりん・あとにーの憂鬱
を読んでいて気づいたこと。

・発行体のコール・オプションについて
>「理論的」には、これが引受側のペイオフの上限になるわけです。
確かにおっしゃるとおりですね。
あとは償還のための資金をどこから集めるか。。。
... [Read More]
Tracked on 2005年02月10日(木) 10:50

» ホリエモン 権力捨てて 何目指す from とりあえず月配列とかのブログ

ライブドアの、ニッポン放送買収の資金源は一種の転換社債、いわゆるMSCB(要は借金に見せかけた新株の大バーゲン価格発行w)だったワケですが、転換社債ってさ、


株で返して良い借金


じゃなくてさ、


株で取り立てて良い借金


なわけでしょ。



... [Read More]
Tracked on 2005年02月10日(木) 04:33
コメント

Oasis-Water11さん。こんにちは。
MSCBについては、「MACBについて本気出して考えてみた」以降で、更に考えていますので、そちらも是非ご覧下さい。
紹介の件ですが、このブログは投資分析の提供や投資推奨を行うものではなく、「思いつき」のレベルで色々と書いているものですので、その趣旨をご理解頂いた上での引用等については、特に制限する意図はありません。
なお、引用等の際にはHNである"47th"で読んで頂ければ幸いです。
Posted by:47th  at 2005年02月14日(月) 01:10

おっしゃるとおりですね。見逃していました。プレスリリースを読むかぎり、上限については何も書かれていません。勉強になりました。

次回書く予定の「ライブドア5」でこの件については書こうと考えています。その際にNakayamaさんのBlogも紹介させて頂こうと考えていますが、よろしいでしょうか?
Posted by:Oasis_Water11  at 2005年02月13日(日) 16:20

>>47thさん
確かにコメントだと面倒くさい、
ということが判ったので、とりあえずトラックバック用につくってみました。でも、まだトラックバックの仕方が判りません。。。
http://mojamoja.cocolog-nifty.com/mojamoja/
あと、なんか他の人のブログみたいにかっこよくない。。。研究しないといけません。。。
Posted by:名無しさん  at 2005年02月11日(金) 14:26

>TOMTさん、taka-mojitoさん
コメントありがとうございます。TOMTさん、HP拝見しました。NYの美味しいところ教えて下さい。私の今のところのベストはAtlierです。
それはともかく、フジの最低買付数引下げの意味は普通に考えれば、そういうことなのではないかと・・・
放送法の絡みとか、これ以上のところは(別に具体的に何を知っているというわけではないのですが)、諸般の事情により(こればっかだな)、ちょっとブログでは扱いにくいのですが、個人的には注目していきたいと思います。
一つだけコメントするとすれば、「防衛」自体は目的ではなく手段に過ぎません。これは当たり前のことなのですけど、喧嘩になってくると、喧嘩自体に熱中して、当事者も周りも喧嘩の勝ち負けだけに目がいってしまうことがしばしばあります。
今度の争いが、そうした自己目的化した泥仕合にならないことを祈るばかりです。
Posted by:47th  at 2005年02月11日(金) 02:31

>名無しさん
コメントありがとうございます。
MSCB一般に関しては「MSCBと規制」で書いたように、私も使い方によっては有用だと思っています。ただ、MSCBの意味は引受人の行動にどのような規制がなされているのか(なされていないのか)によって、大きく変わってくるのですが、その情報を一部の投資家(MSCBの引受手))だけが持っている状態(しかも、それが単なるプライステイカーではなく大口保有者だったりすれば尚更)ということの評価ではないかという気がしています。
まあ、でも固い理屈は抜きにして、「MSCBだから」とか「貸株があるから」というのではなく、もっとニュートラルにMSCBのメリットについても目を向けながら議論がされていくといいなぁ、と思います。「名無しさん」も相当この分野に見識をもたれている方のようですし、2000字の制限のある、窮屈なコメント欄ではなく、是非、ブログを立ち上げて下さいよ。私、通いますから、読者一人は確保できますし。
Posted by:47th  at 2005年02月11日(金) 02:12

TOMITさんの前段のご理解正しいと思いますよ。記事でも説明しています。http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kigyou/news/20050211k0000m020089000c.html
一度公開買付をやると言って公告しちゃうと、よっぽどのこと(破産とか)がないと、公開買付を行うこと自体は撤回できないんですよね。
放送法の外資規制は、この間調べたときには、議決権数を問題としていたので、フジテレビ株の議決権数が減ることで相対的に外資比率が高まるのはおっしゃるとおりですが、これは50%超のTOBが成立しても同じことですので、すでに外人株主にとっては折込済みとの話であるはずです。い
Posted by:taka-mojito  at 2005年02月11日(金) 01:17

最近サイトを知り楽しく読ませていただいております。
フジテレビがTOB目標を25%以上に引き下げたというニュースを見て、そんならTOBせんでもええじゃんと思いつつこの25%の意味について考えたんですが、フジテレビのTOB目標を引き下げの真の理由は商法241条3項の相互保有株式の規制の適用会社にニッポン放送をして、ニッポン放送が保有しているフジテレビの議決権を消滅させようという意図なんでしょうか?だとしたら、
「特に外部企業との提携は、ブロードバンド・モバイル関連分野において積極的に推進する」とし、「提携候補先の有する事業ノウハウ、技術開発力などに加え、同グループとの親和性や相乗効果を総合的に勘案して主体的に決定していく」
っていうフジテレビのコメントはライブドアを油断させようって言う趣旨なんでしょうか?
この場合って、放送法の外資規制の計算に影響を与えないんでしょうか?
Posted by:TOMIT  at 2005年02月10日(木) 19:48

(続きです)

ということをつれづれと書いた後に、47thさんのhttp://blog.drecom.jp/fallin_attorney/archive/30を見ると似たようなことを
もっときちんと書いていますね(^^;;。
ただ、47thさんの記載は「発行時点の既存株主から引受人への価値の移転をもたらしているか」という視点ですが、私のポイントは
引受人に価値移転があっても、(有利発行の商法規制の点を除けば)、全体として株主にプラスならいいじゃん、という立場です。
あと、今後ライブドアの株式を取得する人の保護の関係で、MSCBの条件が全て市場に開示されているか、という議論もあると
思いますが、MSCBがこれだけ話題になっている訳ですし、今後ライブドアのような投機的な株式を買う人については自己責任
でいいんじゃないの?、っていうのはちょっと投げやりすぎますかね(笑)。もう少しパターナリスティックなほうがいいかしら。。。

(終わりでーす。)
Posted by:名無しさん  at 2005年02月10日(木) 19:01

(続きです)

もちろん仮に資金調達手段としてMSCBよりも有利な手段で資金調達できれば、株主が得られるreturnはより大きくなったと
思われますが、それではそのような資金調達手段があるの?と言われれば容易には思い浮かばない訳ですから、そのような
疑問を出す意味はないように思われます。
(あと、他に株価に影響を与えるノイズがないことが必要ですね、これはちょっとしたノイズかな?
http://company.nikkei.co.jp/news/news.cfm?Nik_Code=0030250&Page=1&Back_sid=IR_CT&genreCode=m3&newsId=d1d0905v09&newsDate=20050209&RELEASE=2005/02/09)

もちろんefficient market theoryを信用できるか、という問題はあるのですが、仮に株主が「私はefficient market theoryを
信用しない、MSCBの発行は不利であって将来的にライブドアの株価は下がる!」と思うのでしたら、今すぐに株式を売れば
彼はなんらの損なく、ライブドアから脱出できることになります。

もちろん将来的にフジテレビとの戦いがうまくいかなかったり、または監督官庁からの処分等によってライブドアの株価が
大幅に下がる可能性はありますが、それをもってMSCB発行を非難することは、後付けの理由による非難になると思われます。

以上のように考えると、MSCBの発行=株主に不利、と考えるのは間違いであり、当該資金調達手段と資金使途をあわせて
考えた上で、株主に対する有利・不利が決まる、ということになると思われます。
(総会決議のない有利発行であって商法違反じゃないの、とかそういう手続きなことは無視した上での議論ですが。)

(さらに続きます。。。)
Posted by:名無しさん  at 2005年02月10日(木) 19:00

面白そうなので、多少ですが、コメントです。
多くの方々が今回のMSCBは悪い、ということで書いていらっしゃるようですので、今回のMSCB何が悪いの?、という視点から書いてみます。(思いつきですが)

MSCBが嫌がられる理由は、既存株主からMSCB取得者に対する利益移転があり、既存株主に不利である、という点にあると思われます。
この、MSCBの発行について既存株主に不利かどうか、という観点ですが、MSCBの発行のみから見るのではなく、そのような発行に
よって調達した資金がどのように使われるか、という観点も合わせた上で見るべきだと思われます(すなわち今回の場合はニッポン放送の株取得)。

ここで注目すべきは、株取得及びMSCB発行発表後のライブドアの株価です。
ライブドアの株価は以下のようになっているようです。http://company.nikkei.co.jp/index.cfm?scode=4753
2月8日(発表時) 始値410円、高値497円、安値410円、終値455円
2月9日       始値475円、高値483円、安値461円、終値469円
2月10日      始値465円、高値466円、 安値451円、現在454円

この株価の動きをどう見るか、という点については色々と考え方があるでしょうし、MSCBを嫌気して売りが出ている、
等の報道もあるのですがhttp://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20050209AT2D0900C09022005.html、少なくとも
2月8日の発表以降、ライブドアの株価は一度20パーセント以上急騰し、その後も10パーセント程度の上昇を保っている
ことになります。
efficient market theoryのsemi-strong formを採用するかしないかという問題、また、MSCBの条件がどの時点で明らかに
なったかといったような問題はあるのですが、仮に同theoryを採用するとすると、ニッポン放送株取得によってライブドアが
得られる収益の可能性とMSCBの発行による不利益を全てあわせて考えると、今回のライブドアの行動は10パーセントもの
abnormal returnを産み出す極めてNPV positiveな行動である、という結論になるように思われます。(すなわち、ニッポン
放送株取得によるメリットがMSCB発行の不利益よりも大きい、ということ)

(長くて入りきらないので続きます)
Posted by:名無しさん  at 2005年02月10日(木) 18:59

リーガルしろうとさん、コメントありがとうございます。
第三者割当はできないことはありませんが、一般的には、こういう状況での発行は商法の不公正発行規制との関係に気を付ける必要があるります。
フジテレビ株の放出には、手続的には、総会決議は不要です。
・・・ライブドアの株式取得とか資金調達についてコメントすることには、差し障りはないのですけど、それ以上の点に触れようとすると、若干の差し障りがあって・・・お察し下さい
そういう差し障りがなければ、頂いたコメントについては(…一般的な法律相談とか身上相談は困りますが…)、なるべくとりあげたいと思っていますので、これからも宜しくお願いします。
Posted by:47th  at 2005年02月10日(木) 14:51

こんにちは。いつも大変興味深く拝見しています。
ちょっとお聞きしたいことがるのです。
現状でライブドアが3分の1以上のニッ放株を保有していますが
この場合、ニッ放はフジテレビまたは第3者に対して新株発行してライブドアの持ち株比率をさげることはできないのですか?
あとニッ放は現状でも保有するフジテレビ株を総会などを経ずに売却できるのですか?
他にもフジテレビ陣営がとりうる対策を法律家の立場からご教授いただけると幸いです。
本来なら相応の相談料を持参して駆けつけなければならない内容でしょうが、タダでもOKでしたらよろしくお願いします。
Posted by:リーガルしろうと  at 2005年02月10日(木) 14:20